コラム・情報

ギャラリー喫茶GRACE


徳島の昭和時代を代表するものと言えば、喫茶店。
実は徳島はコーヒーの町、都道府県別のコーヒー年間消費額は常に上位にあがります。

調べてみると昭和の頃、徳島駅周辺は今よりもっともっと多くの喫茶店で賑わっていたそうです。
けれども時代の流れとともに喫茶店文化は少しずつ衰退。やむなく閉店してしまう喫茶店が増えていっても、今も変わらず続けられている喫茶店もあります。
古き良き時代の趣を残した「ギャラリー喫茶GRACE」。
「昭和レトロ」と「喫茶店」をかけ合わせたときに私の頭に最初に浮かんだのがグレイスでした。

ダメもとで取材の申し込みをしてみたところ、快く受け入れてくださいました。
そんな部分にも老舗の寛大さを感じます。

歴史あるグレイスさまの取材が以下です。ぜひ、お読みください。

・お店を始めた年、お店を始めた理由を教えてください。

創業は昭和53年10月16日。
店を始めたのはここ(現在のグレイスのあるビルの2階)が空いたから。創業したころの時代はみんな一生懸命働いてる時代だったの。男の人はもちろん、女の人も、こーんなに腰の曲がったおばあちゃんも。そういう人たちを見ていると私も「働きたい!!」って、「社会参加がしたい!!」って思うようになりました。
そこで、昔から絵が好きだったし、喫茶店ブームもあって、ここを改装してギャラリー喫茶にしようって始めました。
その時の私は39歳で娘もまだ小学生だった。あれからもう40年以上。もうすぐ85歳になる。(昭和14年7月26日生まれ)

・昭和時代の好きなところを教えてください。また、このあたりの街並みに変化はありましたか?

今のこの辺りは人が少なくなってきているけれど、昔はもっともっと人がたくさんいました。土曜日なんかは人でいっぱいになるほど。でも街並みは特に変化はしてませんね。店の前の歩道が整備されたくらいかな。道路と同じようなアスファルトだったけれど今のような道に1983年に整備されました。

・今まで経営してこられて印象に残っているエピソードを教えてください。

この店の内装は、創業当時から何も変わっていません。家具もすべて創業当時のまま。変わったといえば漆喰の壁が絵の架け替えで傷が入ったり、タバコの煙で色が黄色くなったくらいです。だから30年ぶりに来てくれたお客様が店の変わらなさに感動してくださって涙をこぼしてくれました。私を(店主の娘さん)当時の母と見間違えてしまうくらい30年前にタイムスリップしてくれました。

・お店のおすすめや人気のメニューを教えてください。

グレイスブレンドが人気です。あとはチーズケーキ。コーヒーとケーキのセットがあります。
(実はこのチーズケーキ、店主の娘さんの手作りだそう。原材料にこだわり、手間と暇を惜しまず作られています。季節のフルーツを添えて提供されるこのチーズケーキ、美味しいこと間違いなしです!!)

・お店を続けて来られた理由とお店のこれからを教えてください。

昔から好きだった絵を飾られること、絵が好きな人が集まってくれること、月ごとに店内に飾る絵の作家さんが変わるからいつも新しい絵が見えること、そして何より絵に関わっていられることが本当に嬉しくて今まで続けて来られました。
これからもこのお店は変わりません。ずっとこのままです。

苦労したことはありますか?

ないです。
うーん、店のことも家のこともしなければなかったから、大変なこともあったけれど、毎日お客さまに会えて、絵に関われて楽しくやってこられたから、苦労したことは全くないですね。

・お客様に人気のお席があると伺いました。

はい、その窓際から一つ手前のボックス席です。
初めて来られるお客さまはだいたいそこに座ります。

春にはバラが開花します。

取材を終えて。

コーヒーや喫茶店が好きな私。もちろんギャラリー喫茶GRACEの存在は知っており、知り合いが個展をした際は来店したこともあります。
外観や入り口からすでに昭和の雰囲気をまとい訪れる者を古き良き昭和の時代へ連れて行ってくれます。
店内はほの暗く、落ち着いていて、ここはまさに純喫茶。
誰かとゆっくりとお茶をするもよし、一人で物思いにふけるにも最適。
取材をしている私たちも今は昭和何年だっけ、、、なんて錯覚してしまうほどです。
みなさんも昭和レトロな素敵空間にタイムスリップしてみませんか?

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